韓国映画「7番房の奇跡」は韓国のアカデミー賞大鐘賞4部門受賞!韓国映画でも歴代動員記録を出すなどといった注目度の高い映画となっています。子役のカル・ソウォンちゃんは大鐘賞・審査員特別賞やペクサン芸術大賞新人賞・最年少ノミネートするなど、小さいながらも素晴らしい演技を見せてくれます。
あらすじからネタバレまで!考察や感想も踏まえてお話していきます!
この映画はキャストも豪華です!そして興味深い話が…この事件は実話だったとか…?
話をしっかり掘り下げてお届けします!!
目次
韓国映画『7番房の奇跡』のネタバレ(あらすじ)は?
さて、まずはじめに韓国映画「7番房の奇跡」の概要とあらすじ(ネタバレ)をご紹介します
作品名(邦題) | 7番房の奇跡 |
原題(韓国) | 7번방의 선물 |
公開日 | 韓国2013年1月23日 日本2014年1月25日 |
監督・脚本 | 監督:イ・ファンギョン 脚本:イ・ファンギョン ユ・ヨンア キム・ファンソン キム・ヨンソク |
公開時間 | 127分 |
それではあらすじへ行きましょう…
1997年知的障害を持つ父親ヨングと、その娘イェスンのお話です。イェスンは6歳ながらもしっかりものでした。父は知的障害を患いながらも、娘と仲睦まじく暮らしていました。しかし、そんな2人に悲劇が…
父親ヨングが殺人容疑で逮捕されてしまうのです。突然父親がいなくなり心配する娘のイェスン。また、父ヨングは刑務所の中でイェスンに会いたいと願うばかりでした。
父が入れられた刑務所の番号は7番。7番房の囚人たちはヨングを含め6人となりました。そんなある日、7番房のリーダーを争いごとから体を張って助け出したヨング。それに感謝したリーダーはヨングの願い事を聞き入れると約束します。ヨングは「娘のイェスンに会いたい。」と願いました。そして仲間たちはイェスンの潜入大作戦を決行します。
無事に潜入に成功したイェスンは父、ヨングと共に幸せな時間を過ごしますが…長くは続きませんでした。
最終の裁判弁論の日、ヨングは無実の罪を認めてしまったのです。
時は過ぎ…イェスンは立派な大人に。そして弁護士になっていました。大好きだった父の無実を晴らすべく、イェスンは当時の7番房の友人たちに声をかけ模擬裁判に挑みます。
父が命を懸けても守りたかったもの…ヨングの素直さ、家族、友人の温かさに感動するストーリーです。
ここからネタバレも含みます!
あらすじにも書きましたが…なぜヨングは逮捕されてしまったのか。なぜ無実なのに罪を認めてしまったのか…気になる点が数々あります…ここを深く掘り下げクライマックスまでの展開をお伝えします!
まず!無実なのにいきなりなぜ逮捕になったのか?…娘が欲しがっているセーラームーンの黄色いカバンを買ってあげたいヨング。しかしヨングが住む街で扱っている店は少なく、最後の1つだったカバンが売れてしまいます。
そんなある日、カバンを買った女の子が他にも売っているお店を知っているというので案内してもらうことに。
その日は寒く、道も凍っているほどでした。女の子は道案内をしている最中、転んでしまい頭を打ち亡くなってしまいます。ヨングはその女の子を助けようと応急処置をしているところをその場にいた通りすがりのおばさんに目撃され勘違いされてしまいます。おばさんの目には襲っているように見えたのかもしれませんね…
亡くなった女の子が警察署長の娘だったということもあり、調べられることもなくすぐに犯人扱いされ捕まってしまうヨング。現場実証のときは警察官に知的障害ということを逆手に取られ「娘に会わせてあげるからここでズボンを脱げ」などといった誘導尋問にまで合うことに…
ヨングは”娘のために” ”娘に喜んでもらえるために”とすべて娘のために行ったことが、凶と出てしまったのです。
そして監獄されるヨング。7番房の中には
★ヤンホ(元暴力団)、★チュノ(詐欺師)、★マンボム(姦通)、ボンシク(夫婦スリ)、★ギチョン(当たり屋)
の5人がいました。
ヨングと共に過ごしていく中で、とてもやさしく素直なヨングに5人は「本当にヨングが犯人なのか」と疑問を抱きます。
さらには刑務所課長までもヨングに対し犯人ではないのでは…?と感じ始めるようになります。刑務所課長がこのように感じ始めたきっかけは、ある囚人が放火で騒ぎを起こした際、刑務所課長と囚人が逃げ遅れ死にかけ寸前のところをヨングが助けたことからでした。次第に刑務所課長の目に映るヨングはやさしい父親で、娘思いの父親…となっていくのです。
刑務所課長や囚人たちはヨングの無実を晴らすため協力し合い頑張りますが…ヨングに圧力がかかるのです。
ヨングについた国選弁護士は、相手が警察署長ということ・ヨングが知的障害ということを理由に弁護どころか、「反論したら警察署長はイェスンに同じことをするかもしれない」と脅したのです。
そして、最終弁論の前には警察署長がヨングに暴行を加えたうえ、「自分の犯罪を認めないと娘を同じ目に合わせる」と脅し…
ヨングはイェスンの身を案じ、無罪にもかかわらず法廷で「やりました」と犯罪を認めてしまうのです。
そして…出された判決は”死刑”だったのです。
7番房の囚人たちは納得いかない判決に、ヨングとイェスンを脱走させる計画”気球大作戦”を実行します。
その作戦は刑務所の庭に用意した巨大な気球にヨングとイェスンを乗せ脱獄させるという計画でした。途中まで順調にことは進み、気球に乗り込み空に舞い上がるところまでいきましたが…最後の最後で刑務所の塀が邪魔をし、失敗してしまいます。
しかし、気球から見た景色はヨング、イェスンにとって忘れられない景色となったのです。
ヨングの死刑執行日は12月23日となりました。イェスンの誕生日と同日となったのです。
イェスンは欲しかったセーラームーンの黄色いカバンをヨングから受け取り大喜びしていました。
時間は止まることなく進み、あっという間にお別れの時間が…
2人は別れを惜しみながら離れ離れになります。もちろんイェスンはヨングと最後の別れになるなんて思ってもいなかったはずです。しかしいつもと違う重々しい空気にイェスンは「お父さん!お父さん!」と叫び続けます。
ヨングもその声に振り向き再びイェスンの元へ。「助けてください!助けてください!」とヨングもまた死刑が怖くなり叫びます。その叫びは7番房まで聞こえ、仲間の囚人たちは胸を痛めていました。
その後…結果は変わらず、ヨングは死刑を実行されます。
イェスンは刑務所の課長が養子にとり育て上げます。そして立派に弁護士となったイェスンが模擬裁判で、父親の無実の証拠を上げ、無実を勝ち取ったのです…。
では、韓国映画「7番房の奇跡」を考察を兼ねた感想を述べたいと思います。
韓国映画『7番房の奇跡』の考察と感想は?
韓国映画「7番房の奇跡」を考察するとともに、私の感想を述べますね。
この映画を見て、感動・悲しい・悔しいといったいろんな感情が混じった涙が出てきました。
親と子の絆や、またヨングと関わっているたくさんの人たちの温かさや優しさ。本当にたくさんのことを考えさせられる映画となっています。そして何よりも恐ろしいと思ったのが”冤罪”にもかかわらず”死刑”判決が出るということでした。現在同じ事件があったとしたならば、このように”死刑”まではいかなかったかもしれません。時代背景もあるのかと考えながら見ました。
無実の人を誘導尋問し、犯人に仕立て上げる。そんな恐ろしいことが今後起こらないようになることを願っています。
話は変わりますが…カル・ソウォンちゃんの演技力に脱帽でした…
この子が涙すると自然と涙が…韓国には有能な子供役の子が多いとは聞きますが、この子は本当に素晴らしいなと感じました!
ここで、韓国映画「7番房の奇跡」のキャストを紹介します。子役は誰なのでしょう?
韓国映画『7番房の奇跡』のキャスト一覧は?
こちらが韓国映画「7番房の奇跡」のキャスト一覧です。
韓国映画『7番房の奇跡』のキャスト リュ・スンリョン(イ・ヨング)
生年月日:1970年11月29日
代表作:「エクストリーム・ジョブ」「キングダム」「バトルオーシャン海上決戦」等
役柄:イェスンの父親。知的障害を持ちながらもイェスンを一生懸命育て上げる。素直でやさしく真面目な性格。殺害事件に巻き込まれて無罪なのに逮捕される。
韓国映画『7番房の奇跡』のキャスト カル・ソウォン(子供:イェスン)
生年月日:2006年8月14日
代表作:「花遊記」「私の10年の秘密」「お願い、キャプテン」等
役柄:幼少期役:ヨングの娘。とても賢く父親思いのやさしい女の子。
韓国映画『7番房の奇跡』のキャスト パク・シネ(大人:イェスン)
生年月日:1990年2月18日
代表作:「ピノキオ」「美男ですね」「相続者たち」等
役柄:大人:ヨングの娘。ヨング亡きあと父の無実を晴らすべく、弁護士を目指し奮闘する。
韓国映画『7番房の奇跡』のキャスト チョン・ジニョン(刑務所課長)
生年月日:1964年11月19日
代表作:「トンイ」「王の男」「楽しき人生」等
役柄:ヨングの無実を訴え動いてくれていた刑務所課長。陰ながらヨングを支えていた。ヨング亡きあと、イェスンを養子として迎え育てる。
韓国映画『7番房の奇跡』のキャスト オ・ダルス(7番房リーダー:ヤンホ)
生年月日:1968年6月15日
代表作:「国際市場で逢いましょう」「ベテラン」「暗殺」等
役柄:暴力団員だった7番房のリーダー。字の読み書きができず、イェスンと出会ったことをきっかけに房の中で勉強に励む。刑務所を出た後はキリストの牧師になる。
ところで、この韓国映画「7番房の奇跡」は実話の事件を元にした映画なのでしょうか?
韓国映画『7番房の奇跡』は実話の事件なの?
韓国映画『7番房の奇跡』に実話の事件があるのかというと…
あるんです!この映画は実際の殺人事件を背景にして作られました。
ただ殺人事件を背景にしただけであり、娘が刑務所の中に入ってきたなど、気球に乗ったなどはフィクションです。
実際のこの事件も、事件を起こしたとされる本人は何もしておらず、警察がすべてでっち上げたという悲惨な事件でした。1972年この事件は起き、一審目は無期懲役となりました。が、模範囚となりしっかりと刑務所で暮らしていたこともあり刑が軽くなり15年で刑務所を出ます。ここも違うんです!映画は死刑判決でしたが実際は刑務所から生きて出ているんです!よかった…とすこしホッとしますね!
この後、出てきてからも自分の無罪を訴え続け、結果犯人ではなかったことも証明されています。2011年に無罪判決を受けているそうですよ!
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韓国映画『7番房の奇跡』まとめ
人には誰だって間違いはあります。しかし、その間違いを擦り付けたり、決めつけたりすることがどれほど怖いものかということを改めて感じました。上からの圧力や、周りからの目。正しいことをすることが難しいと感じてしまう空間…本当に怖いです。そんな決めつけのせいで1人の人生を左右してしまうことになるなんて…考えるだけでゾっとします。
どの国でも冤罪というものはあると思います。もちろん日本にもあることは知っています。1人の人生を裁くという意味でも本当に慎重に事を運ばなければならないのだと感じました。
親子の絆や、仲間の絆にもとても感動しましたが、「冤罪」という言葉が印象深く残った映画だったと考えます。
内容は悲しいですがいろんなことを考えさせらる映画となっています。
そして何よりも…本当に後半に行くにつれ涙が止まらなくなります。ティッシュやハンカチを必ず持ってみていただきたいです!
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